【ゲイだけど質問ある？】男女にも参考になる!?ゲイの忘れられないＳＥＸ体験：鈴掛真

04 October 2018

大切な
ことを言わない
ようにする
たびに僕らは
セックスをする

こんにちは、歌人の鈴掛真です。5・7・5・7・7の短歌の作家です。

みんなにとって、平成最後の夏はどんな夏でしたか？
夏は、心と体が沸き立って、男も女も色めき立つ季節。
気になるあの娘とのワンチャンを狙って奔放した男子も多いはず…！

ところで以前、数千人の男と肉体関係を持った某AV女優が、テレビ番組でこんなことを語っていました。
『ほとんどのエッチは覚えてないけど、３人の男のことは絶対に忘れない。初めての相手と、１番良かった相手と、最悪だった相手』

……確かに!!
みんなも同じように、３人とのセックス体験を思い出せるんじゃないかな？
そこで、僕は考えました。
僕のように、男性が相手となるゲイのセックス体験は、ノンケのみんなにとって、女性の記憶に残る「１番良かった相手」になるための、そして「最悪だった相手」にならないための参考になるんじゃなかろうか!?

というわけで、連載【ゲイだけど質問ある？】今回はオープンリー・ゲイの鈴掛真が、初めてのセックス、１番良かったセックス、最悪だったセックスを大暴露しちゃいます!!

忘れられない最高・最悪のセックスとは

初エッチはいつ、どこで!?

「初体験は、初めての彼氏とじゃなきゃ！」と、純朴な少年時代をおくっていた僕のバージンは、その願いどおり、高校１年生で初めて付き合った彼氏に捧げました。

もう17年も前、当時ゲイ同士が出逢うにはインターネットの掲示板くらいしか手段がなく、僕も例にならって、隣の県に住んでいる高校生３年生の男子と知り合い、付き合うことになりました。

彼は、自動改札のない無人駅に住んでいるような田舎のヤンキーだったのだけど、世間知らずな当時の僕にとっては、少し悪そうな年上のお兄さんはとてもかっこよくて、すっかり彼のとりこに。（恥ずかしい！）

思春期の真っ只中で、スケベなことに興味津々な頃。
デートの後（といっても、お互い高校生でお金がないので、田園風景の中を散歩するくらいのね）、日が暮れてきて、無理を言って彼の実家に上がらせてもらいました。彼の親にバレないように、そっと玄関で靴を脱いで、２階の彼の部屋まで忍び足。

やっと２人きりになった密室で、夢にまで見た初エッチ……。

今思えば、いわゆる前戯だけのライトなセックスだったのだけど、裸で抱き合ったり、大事なところを触ったり、触られたり、初めての体験ばかりで、今でも鮮明に覚えています。
ま、田舎のヤンキーとは性格や価値観が合うはずもなく、半年と経たずに別れちゃったんだけどね。

最高のエッチは家族の近くで…

あれは５年ほど前。ちょうど今のような真夏の暑い時期。
お盆休みで名古屋へ帰省したタイミングで、SNSで知り合った同世代の男子とデートすることに。

彼の車で海までドライブしたり、海沿いのレストランで食事したり、ロマンチックな１日を過ごしました。
彼の自宅近くの駐車場に車を置いた後、居酒屋で軽く一杯。
僕は実家に泊まるつもりだったので電車で帰ろうとすると、彼からこんな一言が。
「飲んでなかったら車で送ってあげたんだけどな。それか、俺の家に泊まってく？」
まあ、行くよね。
その後の展開を想像しながらしばらく歩いて、彼の家に到着。

え？　ここ？？
なんと、彼は実家暮らし！　しかもガッツリ三階建ての二世帯住宅!!
家の中からは、家族の賑やかな笑い声が……。さすがに迷惑になりそうでやっぱり帰ろうと思ったのだけど、彼は「上がって上がって」と気楽な様子。またもや家族にバレないように、そっと玄関で靴を脱いで、３階の彼の部屋まで忍び足。

彼の部屋はとっても広々で、センスの良いアジアンテイストの雑貨と家具で揃えられていました。ほろ酔いだし、丸１日のデートで疲れていたので、彼のベッドでいっしょに寝ることに。

……しばらくすると、彼が僕の手をギュッ。
え？　やるの？　やっちゃうの!?
廊下を挟んだ向かいの部屋では、お姉さん夫婦が寝ているんだとか！
家族に聞こえないように、声を押し殺しながら、丁寧に愛撫して、荒くなる二人の息……。
結局、最後までしっかりセックスしてしまいました。
「お姉さんに気づかれちゃう……」というスリルも相まって、喋ることができなくて、目線と吐息だけで意思疎通をはかるしかないセックスは、普段のエッチよりも体の感覚が敏感になったようで、正直とっても気持ちよかったです。
あの興奮を超えるセックスを、僕はまだ知らない……。

虫唾が走る最悪のセックスとは!?

もう最悪も最悪で、何年前だったか、どんな顔だったかも記憶から抹消してしまったのだけど、なんかで知り合った、何歳か年上の男性と、どっかのお店でランチデートしました。（雑）

知り合って間もないのに「お前」呼ばわりしてきたり、聞いてもないのに仕事での武勇伝を自慢してきたり、とにかくマウントをとりたがる嫌な印象の人でした。
ランチだけで切り上げたかったのに、やたらと僕の部屋に来たがるので、とりあえず僕の一人暮らしの家に招いてあげることに。
エッチしたいんだろうなってことはわかってたけど、僕も正直『気持ちいい思いができるならチャラにしてやろう』って気は少しあったよね。

そんな期待も虚しく、デートが最悪な奴はエッチも最悪だった……。
まだ外が明るい時間だったのでカーテンを閉めたのだけど「暗くないといやだから雨戸も閉めろ」だの「そこは気持ちよくない」だの「ここを舐めろ」だの。そのくせ愛撫が下手で、ちっとも気持ちよくない。その間、なんか一人でずっと喋ってて、とにかくうるせぇ。
僕はすっかり萎えてしまって、フィニッシュまで達しませんでした……。

挙句の果てには、そんな僕を見て彼が一言。
「もう会いたくないって思ってるでしょ」
えぇぇ……それ聞いちゃうんだ……。
や、思ったけど、なんなら「早く帰れよ」って思ったけど、察したなら察したまま静かに去ってくれよ……。

僕は「そんなことないよ～」と棒読みで取り繕って別れた後、即行で彼のLINEをブロックしました。めでたしめでたし。