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カツセマサヒコ連載『大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』第7回

カツセマサヒコ連載『大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』第7回

Views 04 December 2015 (更新日:
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こんにちは、カツセマサヒコです。

クリスマスが近づいてきましたね! 独り身の人にオススメしたいんですけど、「男子クリスマス(シングル)」って言うとスポーツみたくなって気が休まるって誰かが言ってましたよ!

さて、全12回の連載も、後半戦に突入しました。
幸いなことに、これまでの6記事がすべて1万View超えとのことでして、ややウケな印象のままここまで来れたことを本当にうれしく思っております。

で、突然なんですけど、せっかく後半戦に突入したので、今回は共学での妄想話やめて、男子校の僕が予備校で恋に落ちた話をしようと思います。

さぁ行こうぜ! 本気なら、城○予備校―!!

Vol.7 あまりにも美人すぎるJKがいたので、いきなり告白した話(ほぼ実話)

高校3年の春ぐらいのことだったと思います。
僕はバスケ部だったんですけど、部活も引退間近。
スポーツ推薦の可能性なんて1ミリもなく、いそいそと受験のことを考えてました。

とはいえ、将来何になりたいとかもそんなになくて、「まあ、MARCHくらいに入って、楽しい大学生活すごせりゃイイよね」といった程度の志。どこまでも人生ナメてたんだと思います。

そんなモチベーションだったから、予備校も友人から誘われたところにあっさり決めて、受ける授業も友人に合わせて、適当に予習・復習を繰り返してればOKって感覚。ダラダラと授業を受けつつ、「どっかにかわいい子おらんかね?」ってキョロキョロしていたのを覚えてます。

※ちなみに言っておくと、当時の僕の高校は「進学校」と言いつつも、予備校のサポートがなかったら9割浪人生になりそうなレベルの学校でした。

そんな、ある日のこと。

授業を終えて帰り支度をしていたら、教室中の机が一瞬にしてガレキと化して、そこからバラの花が咲き乱れてしまうんじゃないかってぐらいの美人が教室の前を通っていくのを見かけました。

「うわ! え?! かわいすぎだろ何いまの!!」が、僕の感想。

結婚した今となっては、あんなことは人生で一度きりだったのだと思います。
僕は居ても立ってもいられず友人と別れをつげ、彼女を追い、そして近くのコンビニあたりで「すみません」と声をかけると、いきなり告白しました。

「すみません、一目ぼれしたんですけど、よかったら連絡先とか教えてもらえませんか」

どう考えても頭が悪かったのですが、僕は人生で一度もナンパをしたことがないので、なんかこう、ワンチャンって言うんですか? そういうのを狙うことができず、いきなりストレートでド真ん中に投げるしかアプローチの方法を知らなかったんですよね。

だからその結果、本当にそのまま伝えたんですけど、彼女は完全に戸惑った様子で、まあ予想通りっちゃ予想通りな返事をくれました。

「ごめんなさい、彼氏がいて……」

でも、ここでめげなかった僕がえらい。18歳の僕、ほんと最高。

「いや、たぶんそうだと思ったんですけど、でもほんと、とりあえず友だちからでいいので!」

こうして彼女と(なかば強引に)アドレスを交換することができたのです。

そのあとはもう、有頂天とはこのことなのでしょうか。
彼女がどこの学校に通っていて、どこに住んでいて、どんな部活に入っていて、どんな音楽を聴いて、どんな血液型で、どんな友人関係で、どんな食べ物が好きかを聞くたび、僕は同じものを好きになり、なんなら血液型すら変わりたいと思うほど浮かれました。

夏休みに入ると自習室にこもり、昼休みのたびにコンビニの前で待ち合わせをして、「マックか、定食屋か、カレー屋か、コンビニ」という高校生ならではの選択肢でランチをしました。好きな女の子と毎日昼ごはんを一緒に食べられるとか、いま考えるとホントに天国すぎて、結構本気で死んでもいいと思ってました。

でも土日や祝日、学校終わりには当然、彼女はDJをやってる大学生の彼氏という当時の僕では1000%勝てそうにないステータスの相手の元に去ってしまうので、そのたびに僕は悶々とした時間を過ごし、でも予備校に行けば「マックでポテトのLサイズを二人で食べる」とかそういう幸せが待ってるので、それを糧に生きてました。

超長い話なんですけど、もうすぐ終わります。

彼女も僕も、「センター試験の合計点がピッタリ一緒だった」とか、そういう偶然を運命と勘違いしながら受験シーズンを迎え、一応勉強もそれなりに頑張っていたかいあってか、志望校になんとか引っかかることができました。

そしてもう予備校という「そこに行けば会える」場所は僕らにはなくなり、向こうからすればそれ以上に会う理由もなく、そのまま自然消滅。大学に入ってから一度だけ電話をしたことがありますが、番号も変わっていて、もう二度と連絡を取れることもなくなりました。
※当時はTwitterもfacebookも、そしてmixiすら流行していなかったです。

びっくりするほどオチのない話なのですが、これが僕の中学・高校時代で一番の青春でした。それまでも数人と付き合ったことがあったとはいえ、そんなのどうでもよくなるくらい、彼女との思い出にすべて塗り替えられたのでした。

もうあんな経験することはないだろうなあと、10年前を振り返って思います。だからこそ、いまの10代には全力で青春してほしいし、好きなら好きとさっさと告白してしまえ! と思うばかりなのでした。

以上です。

それでは、今回はこのへんで。第8回でお会いしましょう。
みなさんが明日も素敵な青春時代を過ごせますように。

■アーカイブ■
【カツセマサヒコ連載】第1回『大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』
【カツセマサヒコ連載】第2回『大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』
【カツセマサヒコ連載】第3回「大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』
【カツセマサヒコ連載】第4回『大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』
【カツセマサヒコ連載】第5回『大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』
【カツセマサヒコ連載】第6回『大切じゃないことは全てポエムが教えてくれた』

■ライタープロフィール

カツセプロフィール
カツセマサヒコ

下北沢の編集プロダクション・プレスラボのライター/編集者。

1986年東京生まれ。明治大学を卒業後、2009年より大手印刷会社の総務部にて勤務。趣味でブログを書いていたところをプレスラボに拾われ、2014年7月より現職。
趣味はtwitterでのふぁぼ集めとスマホの充電。

Twitter@katsuse_m

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