――美容YouTuberとして有名なもるさん、初めてオシャレに興味を持った時期、キッカケ、参考にしていたものは?
もるさん : 興味を持ったのは、幼稚園ですね。父親が子供にオシャレをさせたがる人でしたから色んな服を着せられていましたね。4歳のときには、すでに美容室に通わせられていました(笑)人よりマセテいたのかも。
――自分からオシャレをしたいと思ったのは?
もるさん : 中学2年生くらいですね。周りの子がワックスつけ始めたり、洋服を自分で買いに行き始めました。親が買ってくれたパンツ(下着)の柄が嫌で、オシャレなの(ストライプ柄とか)を買いにイトーヨーカドーに友達(と)行ったのが、最初ですね。
髪に関しては、中学1年生のとき、コンビニではじめてギャツビーのワックスを買いました。最初やり方が分からず、カチカチにして学校に行ったら、友達にすごいバカにされて、これは、恥ずかしい!と思って、ネットで調べたり、YouTubeでチェックしていましたね。
――YouTuberのルーツが育った環境にすでにあったんですね。友達はオシャレでしたか?
もるさん : 今思えば死ぬほどダサかったです(笑) 同じ世代のイケイケの子たちに、感化されるかと思うんですけど、僕の中学生時代は、おとなしかったですね。
――中学時代は、どんな子でしたか?
もるさん : 色々いたずらばっかりしていた。よく先生に怒られていましたね(笑)
――参考にしていたファッション雑誌などはありますか?
もるさん : 中学2年生のときに、初めて買った雑誌は、メンズエッグですね。あと、20△△年ベストヘア!みたいなメンズヘアカタログを見てました。田舎だったので、女性ファッション誌はあったんですけど、メンズ誌はほとんど置いてなかったですね。
――初めて「このスタイリングはうまくいった!」って思ったエピソードは?
もるさん : 高校に入ってヘアアイロン買ってから、うまくなりました。YouTubeでマスクをしながらサングラスをかけ、無言でスタイリング動画を配信している人がいて、そこで使っていたヘアアイロンが欲しくなって、2,000円〜3,000円くらいのものを買いました。その人が今の自分のルーツになった人ですね。(笑)
――これはやってしまった!というスタイリングの失敗談は?
もるさん : 中学2年生のとき、メンズエッグを見ながら、髪型をアシンメトリーにしよう!と思いました。それで前髪をセルフカットしたら、超変な段々になって、結局ショックすぎて美容室で坊主にしました…。修学旅行に坊主で行って最悪でしたね。去年、成人式があり、後日幹事さんから当時の坊主の写真が送られてきました(笑) 忘れたい黒歴史ですね…。
――初めて動画をアップしたときの思い出は?どんなキッカケでしたか?
もるさん : 自分もアップしてみよう!と思ったのは自分に合う雑誌になかなか巡りあえなかったのと、住んでいたところが田舎で情報源がなかったからですね。YouTubeは身近で誰でもすぐ投稿できましたし。あと、自分が高校のとき見た動画は、サングラス+マスク+無言で編集なしだったので、もっと良いものがつくれる!と思いました。美容なので、顔まわりの輪郭をはっきりさせて、説明しながら。最初は実家で動画撮るのが恥ずかしかったので、高校を卒業して、一人暮らしを始めてからにしようと決めていました。
――1番最初にアップしたとき、ユーザーからのリアクションは?
もるさん : 1ヶ月でコメントは5つくらいで、再生回数は50再生くらいですね。最初は、閲覧数より、自分がやりたいことをアップする感じでした。ただ、1ヶ月程して、数字が明確になると、クリエーター思考になって、どうしたら観てもらえるだろうという視点になり、3回目以降は編集するようにしました。あとは声の大きさとか気にするようにしましたね。
――動画は何で撮影していましたか?
もるさん : 最初は、パソコンについてるカメラです。バイトして、お金が入ったら、別のカメラにしようと思って、ウェブカメラを980円くらいで買いましたね。そのあと、フルHDで撮れるロジクールのC920を買いました。
――再生回数アップには動画の綺麗さは重要ですか?
もるさん : 重要ですね。当時はスマホで観る人が少なくて、みんなパソコンで観てたので、画角、画質を気にしていました。
――1番モチベーションにつながった出来事って何ですか?
もるさん : 2、3本動画を出したときに、今回も動画楽しみにしてました!って初めてファンがついたときが嬉しかったですね。観て楽しんでもらって、参考にしてくれている人がいるって感じたときは、嬉しくてお祝いに一人焼肉しましたね(笑)
再生回数38万回を超える人気動画!初心者でもできる!美容学生が教えるヘアセット基礎 〜ドライヤー編〜
――現在、美容の専門学校に通うもるさん、学校はどうですか?
もるさん : カット、パーマなど興味のある授業もあるけど、着付けやネイルなど興味のなかった分野の授業もたくさん学べます。基本的には、楽しいです!自分の未熟さが分かりますね、もっとやらないとダメだなと。特に夜間だから、昼間と違って、意識が高い人は多いので、モチベーションは上がります。
――モテとファッションの関係性について、どう思いますか?
もるさん : 僕は、モテたいときは、服は使い分けますね。ド定番のテーラード、シャツを使いますね(笑) 女の子は清潔感が好きだから、とりあえずシャツ!みたいな(笑) 明るい印象を与えるためにも黒は使わないですね。普段はストリート感が強めです。
――今、自身が手掛けているブランド「SCHERE」のコンセプトは?
もるさん : コンセプトが「男の子も女の子も着れる」です。動画のコメントでで多いワード「ゆるふわ。ゆるカワ。」を表現したい。男の子にもビックTを着て欲しいなと思いました。絵柄は、就職予定のサロンが原宿なので、テイストは意識していますね。(OCEAN TOKYOに来年4月入社予定)
自分が着たくないと思ったものを創ってもしょうがないと思っています。デザインは、自分がやって、欲しいなと思ったアイテムを作ろうという感じですね。
――どんな人に着てほしいですか?
YouTubeの動画を観てくれている人に。それから、洋服から入って、僕を知って動画を観てくれる人も増やしていきたいです。
もるさんプロデュースブランド紹介動画!重大発表!もるさんブランド「SCHERE」誕生!?
――YouTubeは「好きなことで生きていく」というキャッチコピーですが、
そういった生き方は、後輩にオススメできますか?
もるさん : 個人的には、好きなことで生きていくひとつの手段として、YouTubeを使うのはアリです。ただ、YouTubeだけで生きて行くのは、僕の中では少し違うかなと。うまく活用して、YouTubeと生きていくのをオススメします。
――YouTubeは、もるさんの人生にどんな影響を与えましたか?
もるさん : 大学2年のとき、就職氷河期で将来への不安がありました。未来に希望を抱けず、選択をするなら今だ!と判断して、美容専門に行くことにした。それは、元々積み上げていたYouTubeの動画があったから、美容業界にすんなり行く決心がつきました。YouTubeは、僕の人生のターニングポイントで、大きな決断を後押ししてくれました。
――今後の夢や目標があれば?
もるさん : 美容師とYouTuberの両立、“日本一の美容YouTuber” ですね。
――最後に、MTRL読者へメッセージをください。
もるさん : 僕は20歳で大きな決断をしました。MTRL読者の皆さんの年齢なら、まだ何でもできると思います。決断しないといけないときに、やりたい方を選んだ。”安定”を求めるのか、”おもしろいもの”を求めるのか。僕は、おもしろい方を選んだほうがいいと思います。安定に関しては、後からついてくると思います。
――以上です。ありがとうございました。
<もるさんプロフィール>
◼︎名前の由来 : “髪を盛る”から「もるさん」に。
◼︎出身地:静岡県
◼︎身長:160cm
◼︎体重:51kg
◼︎生年月日 : 1993年11月30日 (21歳)
◼︎血液型 : AB型
◼︎職業:理系大学生→山野美容専門学生→OCEAN TOKYO(2016年4月入社予定)
◼︎所属事務所:株式会社uuum
編集後記
見た目はどこにでもいそうな今時の青年だが、中身は21歳とは思えないほどの落ち着きと冷静さを兼ね備えていた「もるさん」彼の内側に秘める強さは、自分の将来に真剣に向き合い、勇気のある決断をした「過去」と、たくさんのファンの期待を背負いプレッシャーを乗り越えている「現在」からくるのか。来年から美容師として、さらに活躍の場を広げるカリスマ美容YouTuberの今後が楽しみで仕方がない。