2022年に『チグハグ』でバズったTHE SUPER FRUITが、昨年の夏ぶりにMTRLに登場! 前回のインタビュー同様、カラフルなステージ衣装とは一味違う、それぞれの魅力が引き立つスタイリングにチャレンジしています。
今回のインタビューでは“成長”をテーマに、『チグハグ』リリース後の半年間を振り返り。3月22日にリリースされた2ndシングル『サクラフレフレ』についてもお話を伺いました。
――大ブレイクとなった「チグハグ」のリリースから約半年が経ちましたね。この半年間は、いかがでしたか。
星野:大忙しでした!年末にかけて、たくさん予定が入ってくれて。何をするか把握しないまま、当日に身一つで仕事に行くような感覚でした。
田倉:行先わからないけど、新幹線に乗ってるみたいな。現場についてから「これとこれがあって…」と走りながら理解する感じでした。
堀内:学校が冬休みの時期は、曜日感覚もなくなっていました(笑)。寝るためだけに家に帰るような毎日だったので、何も他のことを考える余裕がなかったです。でも、怒涛な日々の方が濃く思い出として残っていますよね。
――『チグハグ』がブレイクしたことによるプレッシャーもすごかったんじゃないですか。
阿部:すごいプレッシャーでした。『チグハグ』の次にリリースした『馬鹿ばっか』でボーカルを任せていただいたとき、「俺でいいのか⁉」ってすごく思いましたもん。もちろん全力で取り組んだんですけど、葛藤もありました。
小田:焦りやプレッシャーがある一方で、冷静な自分たちもいて。僕らの能力とは関係なく知名度だけが上がっていった実感があったので、『チグハグ』がバズってからはずっと「実力を付けよう」とメンバーで話していました。
――みなさんのなかでは「ブレイクに実力が伴っていない」という認識だったんですね。
小田:本来のあるべき姿と、順番が逆だったので。こんなに曲が伸びているのに、肝心の僕らが基礎を突き詰められていなかった悔しさはありました。
田倉:『チグハグ』がバズったことで呼んでいただいたイベントで他の出演者さんのライブを見学するたびに、自分たちにはまだ実力が足りていないと感じていました。ブレイク後の意識の変化という意味では成長への伸び代を感じた時間でもあります。
鈴木:他のグループのいいところを持って帰って、THE SUPER FRUITに活かしていきたい。パフォーマンスのスキルだけでなく、MCにも吸収したことを反映して、より盛り上げられたらなって思います。
田倉:もう一度、1から実力を付けて成長していきたいです!
――この半年間で、いろいろな想いを経験されてきたんですね。
小田:とはいえ、良い半年間でした。『チグハグ』のブレイクが予想外だったからこそ、自分を見つめ直すこともできたし、改めて将来を考え直すきっかけにもなったので。
田倉:デビューしたての時期に、この忙しさを経験できてよかったです。これからもっともっとTHE SUPER FRUITが大きくなって稼働が多くなったとき、「経験してよかった」と思える日がちゃんと来るような気もしています。
――この半年間で、どのような点がグループとして成長したと思いますか。
阿部:みんな大人になったと思います。実年齢が上がっただけでなく、精神的にも年齢が上がったかなって。
田倉:臨機応変さが増したよね! 少し前はハプニングが起きると「やべえ、どうしよう」ってテンパってしまっていたんですけど、今ではメンバーで助け合って対処できるようになりました。
堀内:振り覚えも早くなってきたんですよ。
星野:曲を重ねるごとに、練習回数が少なくても振りが揃うようになって。
堀内:限られた時間を大切に使って、自分を見つめる意識がつきました。
――THE SUPER FRUITは楽曲のメッセージ性も強いですし、どの曲も表現するのが大変そうですよね。
星野:歌を落としこむのは、少し苦労しますね。自分が感じたものと実際の表現がズレると、楽曲の完成度が落ちてしまうんですよ。歌詞が深いからこそ、自分にちゃんと落としこまないといけないなって。
堀内:悲しいとか楽しいっていう気持ちの表現も、ちょっとオーバーにやらないと観ている方には伝わらないけど、やりすぎると芝居臭くなっちゃうし。ちょうどいいところを突くのが難しいですね。
小田:だから、僕たちは表情で微調整することが多いんですよ。ダンスを揃えようと意識すると、どうしても個々の動きに制限がかかるので、遠くのお客さんにも伝わる大げさな表情をするように心がけているんです。顔周りで魅せる、というか。最近ではチーフマネージャーさんに「THE SUPER FRUITの武器は表情管理」って言っていただけるようになりました!
――THE SUPER FRUITが理想とするグループ像は、どのようなものですか。
阿部:個人での活動とグループでの活動を両立したいよね。
田倉:個人でやりたいこととグループでやりたいこと、どっちもやっていくからこその相乗効果ってあると思うんですよ。個人の活動とグループの活動を紐づけた最強のひとりが7人集まったら、本当に強いグループになれる気がする。
――“最強のひとり”とは、どのような存在だと思いますか。
星野:個々が違うジャンルに特化して、7人7色の個性を際立たせて活躍していくのは大切ですよね。ひとりに興味を持って調べてみたら、THE SUPER FRUITに辿りつくような存在に、僕らひとりひとりがなっていけたら最強だなって。
堀内:マジでそう思う!「この人、気になるな」って調べた先に、7人がいるのが理想だね。
田倉:グループから個人へ行く場合でも、いい影響を与えられる存在でいたいですね。個性もやりたいこともバラバラだからこそ、個人での活動もバラエティー豊かだと思うので。THE SUPER FRUIT先行で僕らを知ってもらった人にも、応援したいひとりを見つけてもらえたら嬉しいです。
メンバーの皆さんから、前回インタビュー時(22年8月)から「成長を感じたこと」を写真付きで教えていただきました!
最近、少しづつ大人になっている気がしています。それが様々な所にも出ていて、落ち着いて対応できるようになってきてすごく楽しいです!今回の撮影も大人の雰囲気を少し出せたかなって思います!
まず髪が短くなりました。常に大人っぽくありたいとは思っているのですが僕の父も歳を重ねるにつれてスポーツ刈りとかになっていったのでなんか大人になったのかな?なんて思います。
卒業式という大きな節目を迎えました!
夏のインタビューからずっと愛知に帰れていないのもあり、自分の原点を改めて感じ、懐かしさと環境の変化を大きく感じたからです!
洋服にすごく興味を持つようになりました!自分の好きな系統や色、ブランドにこだわるようになり、私生活でも洋服をネットやSNSで見ることが増え、おしゃれへの成長を感じました!
前回インタビューさせて頂いた時よりも、普段の私服とかがより色物をよく着るようになった様な気がします!そして自分だけが演出できる様な個性的な服を選ぶ様になりました!
以前よりもたくさん話し合いをして団結力が高まりました。色々な壁を乗り越えてきましたが、もっと高いレベルを目指して全力で頑張ります。
これからもチームの中を深く、熱く、濃い関係で活動したいです!
写真撮影が苦手でいつも勉強しているのですが、今までのチェキ撮影では3〜4時間くらいかけていたけど、表情やポーズもレパートリーが増えて写真撮影が得意になりつつあります!
――続いて、3月22日にリリースされる新作についてもお伺いしたいと思います。『サクラフレフレ』は、どのような楽曲ですか。
田倉:ザ・春の応援ソング。環境や生活が変わる人たちに寄り添った、ちょっと優しめな応援ソングになっています。悲しくても自然と口角があがっちゃうような不思議な歌ですね。
堀内:歌詞もすごく深くて。自分は“人様の「いいね」ばかり 気にしてたってキリがないよ”ってフレーズがお気に入りです。こういう仕事をしていると、SNSの反応に縛られてしまいそうになるけど、もっと自分らしく過ごせたらいいなって思いました。なんだか、包みこむ感じがする曲だよね。
田倉:ニュアンス的には、応援よりも励ますの方が近いかも。
星野:曲にこめられた気持ちが、一方通行じゃないよね。時として「頑張れ」や「ファイト」って言葉は、無責任に聞こえてしまうと思うんですよ。応援してくれる気持ちはすごくありがたいけど、捉え方によっては他人事として突き放されているようにも感じる。そういった意味で『サクラフレフレ』は、心地よい応援ソングになっているなって。
――初めて聴いたときは、どのような印象を持ちましたか。
堀内:イントロからゾクゾクしました。サビの“サクラ降れ降れ”は印象に残りやすいと思ったし、全体的にサウンドも明るくて可愛い曲だなって。パフォーマンスをしている自分自身も元気をもらえそうだし。
田倉:僕は「ライブしたときに楽しそうだな」って印象が強かったかな。感動する人もいれば盛り上がる人もいる、いろんな楽しみ方を観てくださる方に提供できそうな気がしたんです。
――サビのメロディーもキャッチーですし、みんなで盛り上がれる振り付けがあったりとか……。
堀内:大正解です!サビの入りでは手をパーにした状態で小指と薬指、中指と人差し指をくっつけて、桜をイメージ。この状態のまま、手を左右に振ることで桜が舞っている情景を表現しているんです。キャッチーですし、一緒に真似しやすいと思います。
田倉:“サクラ降れ降れ”の動きさえ習得してしまえば、TikTokで流行っているダンスを覚えるよりも簡単。とはいえ、「みんな一緒に踊ってください」というより、それぞれの楽しみ方を見つけてもらえたら嬉しいな。僕らと盛り上がってくれる人はもちろん、曲を聴いて感動する人もいるだろうしさ。『チグハグ』が特殊なバズり方をしたから、振り付けのイメージが強い方もいると思うんですけど、そもそもTHE SUPER FRUITは曲が強いので。ダンスだけでなく、曲全体を楽しんでいただけたらいいですね。
――最後に、2023年の目標を教えていただけますか。
小田:日々、目の前のことに全力で取り組むこと。もっともっと努力して実力を付けていかなきゃなので。今年は、昨年できなかったことにも取り組む、準備期間にしたいですね。
星野:あとは、当たり前のことを当たり前以上にできる1年にすること。原点に戻る感覚で、また0から歩み始めたいと思います。
『チグハグ』のブレイクに歩みを緩めることなく、さらなる活躍を目指して努力を続けていくTHE SUPER FRUIT。より魅力的になっていく彼らの快進撃に、今後も目が離せない!
■ライタープロフィール
撮影:寺内 暁