こんにちは! 映画や音楽、お笑いなど教養アチアチ案件が大好きなライターの怒りの葡萄です!
8月23日は劇団番町ボーイズ☆NEXT公演の記念すべき初公演!である「生狼ヤングゼネレーション」の観劇に行ってきました。
実は私、自称サブカル女ですが、舞台の観劇はあまり行ったことがなかったので、「舞台観劇ってどんな感じだろう! 楽しいのかな!?」と、楽しみにしながら目白駅に向かっていたら、巣鴨まで乗り過ごしました。
時は文久3年。幕末時代。新撰組の「美男五人衆」の物語。
新撰組は京都で反幕府勢力を取り締まる警察活動をする「侍」だが、この「美男五人衆」は、髪型を気にしたり、袴を腰パンで履いておしゃれをしたり、お団子や飴などのお菓子が好きで、猫ににゃんにゃん言葉で話し掛けたり、女の子のような仕草だったり、刀も抜いたことはなく、人を斬ることにも抵抗があるという侍とは思えない美男衆たち。
突然、幕末系EDMが流れ出し、出演者が踊りながら登場。MC侍がマイクを持って、出演者の役名と役者名を紹介。
「馬詰柳太郎役ゥ~~~!織部典成ィィィ~~~!!!!ヒェア!」と時代劇の舞台とは思えない演出が観劇前の緊張をほぐしてくれた。
そして大量のイケメンの謎かわいいダンスは爆裂眼福です。演出家のドヰタイジ様、ありがとうございます。そんな謎かわダンスから一変! 時代劇と言ったら「殺陣」! 出演者たちの息のあった殺陣がめちゃくちゃかっこいい。
8人同時での殺陣。会場のサイズでぶつからず、誰ひとりミスなく息のあった殺陣が出来るのは、役者さんたちが本当に何度も何度も練習して努力に努力を重ねたんだろうなと思うと涙が出た。さっきまで可愛かったのに、いきなりめちゃくちゃかっこいい。
のほほんと新撰組ライフをエンジョイしている美男衆の前に悪者が現れ、新撰組の先輩である土方歳三が「よく目に焼き付けておけ」と、沖田が悪者を刀で切るところを見せ付けられる。
土方に悪者の死体を集めておけと言われ、二人が去った後に悪者たちを運ぶのだが「よく見ると自分たちと同い年くらいだな」ということに気が付き、胸が痛くなってしまった。
みんなでかくれんぼをしたり、町で遊んだりと楽しい幕末ライフをエンジョイする美男衆たちであったが、土方と芹沢の抗争から次々と美男衆たちに試練が襲いかかる。
土方は美男衆たちに「この幕末時代、もっと侍らしく強くあってほしい」と願うが、新見は「時代の都合に若者を巻き込むな」と一刀両断。しかし新見は美男衆に「生きて志をとげろ」「志とは時代にあるものではない、自信のこころあるものだ」と届かぬ言葉を残して土方に処刑されてしまった(切腹を命じられた)。
芹沢は新見の死の悲しみ・苛立ちから、美男五人衆のひとりであり、駆け落ち後に音信不通となっていた佐々木愛次郎の殺害を「自分が殺した」と美男衆の残りの4人に打ち明ける。信頼していた芹沢の裏切りと親友の死に、馬詰はひどく傷付き悲しむ。
大人からの都合の押しつけ、尊敬していた人の裏切り、仲間の死から、現実と向き合い大人へと成長していく。
今回の「壬生狼ヤングゼネレーション」は、子供から大人への成長がテーマになっていて、私自身、まだまだ心が幼く、「大人になれないな」「大人になりたくないな」と思っているので、とても共感し、心に響く内容でした。そして名台詞が多い!
中でも記憶に残った台詞を紹介します。
長州藩のスパイとして美男五人衆にいる楠小十郎。
美男衆の仲間と楽しそうに過ごす日々を見て、松永が放った「慣れ合うなよ」という言葉。なんなの! 楽しそうにしてたっていいじゃん! 嫉妬じゃん!と思ったけど、仕事に慣れ合いはいらないですよね。ごもっともです!
激しい殺陣の中で芹沢が言った言葉。
「志」なんて持って生きたことはないけれど、自分の中で持っていると生きやすいのかなと思った。今日から「幸せになる!」を志にして生きる!
人を傷付けるために刀を抜くんじゃなくて、親友の佐々木愛次郎が彼女を守った時のように「誰かを守るため」に刀を抜く。
ゆとり世代(?)とも捉えられる現代っ子のイケイケ侍が悩んだ末に出した答えなのだけど素敵すぎる答えだよね、大正解すぎ。はなまるっ!!
舞台って、正直若い人はあまり観に行く機会がないですよね。敷居が高い感じがして。でも、舞台ってサイコーですわ。役者さんの熱がそのまま伝わってくるから映画とかよりもっと入り込めて、自分もその舞台に上がっているような感覚になる!
MTRLの読者のみなさんは若い男性が多いと思うので、特にあまり舞台観劇は行かないと思いますが、ぜひ行って実際に生の熱を感じてきてほしいです。
劇団番町ボーイズ☆は、読者のみなさんと年齢も近く、身近に感じる部分も多くあるので、好きな作品や新たな価値観に出会うべく劇場に足を運んでみてください!
迫力のある演技とフレッシュなパフォーマンスを見せてくださった劇団番町ボーイズ☆NEXT公演の皆さんの今後のご活躍にも期待です。
©柏葉ヒロ/小学館/ソニー・ミュージックエンタテインメント
公演日時
2019年8月23日(金)19:00開演【A】
2019年8月24日(土)19:00開演【B】
2019年8月25日(日)12:00開演【B】
2019年8月25日(日)16:00開演【A】
※ロビー開場は開演の1時間前。客席開場は開演の30分前になります。
会場
シアター風姿花伝
〒161-0032 東京都新宿区中落合2-1-10
馬詰柳太郎…織部典成【A】/木原瑠生【B】
楠小十郎…矢代卓也
馬越三郎…財津優太郎
山野八十八…田中辰季
佐々木愛次郎…宮内伊織【A】/中塚智【B】
八木為三郎…寄川歌太
平山五郎…澤田優
尾形俊太郎…高橋璃央
松永主計…山崎貴史
沖田総司…坪倉康晴
土方歳三…木原瑠生【A】/織部典成【B】
新見錦…西原健太
芹沢鴨…堂本翔平
2014年11月より様々なオーディションを勝ち抜き「芝居を通して新たな可能性を磨く」ことを目標に活動し、15名のメンバーは役者だけではなく、モデルやアーティストなど個々でも活動を広げる今話題のグループ。
■ライタープロフィール