――『エンドロール』のリード曲である「サヨナラをした僕等は2度と逢えないから」のMVは、どこで撮影されたんですか?
井深:千葉の富津市だっけ? 広い砂浜が広がっている富津公園ってとこですね。機材積んで車で行って、撮影って感じでした。監督とMVのイメージをすり合わせていくうちに、砂浜がいいんじゃない?って。
――歌詞を再現したストーリーのあるMVに仕上がってますよね。
斉本:そうですね。あの曲は特に歌詞を第一に出したかったので、監督と相談してシチュエーションを分けて撮影することになって。場所を移動することによってストーリー性が強くなったので、よかったなって思ってます。
――「君と野獣」のMVで行っている“ピコピコハンマーを持ってドラムを叩く”のような隠れ演出は今回もあるのでしょうか?
斉本:実はヒトデを拾ってきてドラムセットの上に置いてました(笑)。でも、そういう現場のノリってあとで消したくなるんですよね……。演出をするときは、「ちょっとでも気にかけてくれたらな」と思ってやるんですけどね(笑)。
――今だから言える、MV撮影時の裏話ってありますか?
斉本:その日、僕らが撮影中の富津公園だけ晴れだったんですよ! 天気予報を見たら、まわりは全部雲に覆われてるのに、俺らのいるところだけ雲がなかったっていう。ちょっとした武勇伝ですね!
井深:撮影が終わった瞬間に雨が降り出したもんね。
斉本:晴れ男が降臨しましたね。すべてに愛されてる男なんで!! サンシャイーン!
一同:(笑)。
井深:その分、僕が天気には愛されてないもんね(笑)。
斉本:井深は本当に雨男(笑)。ワタさんとはっこーはノーマルだけど。この前、晴れ男ってめっちゃナルシストな発言だって話をしたんですけど、それでも断言したいくらい僕は晴れ男なんですよ! そういう大切な日、本当に晴ればっかりなんで。
何年か前のクリスマス、当時付き合ってた彼女となばなの里っていうカップルしかいないようなところに、イルミネーションを見にいく約束をしてたんですよ。当日めっちゃ雨が降ってたので行っても誰もいなかったんですけど、僕らが着いた瞬間に晴れて。ガラガラのデートスポットに2人っきりでのクリスマスイルミネーションは最高でしたね!
――バンドハラスメントの曲は、恋愛をモチーフにしたものがとても多いですよね。実際メンバー内で1番モテるのって誰なんですか?
斉本:それは……、もうはっこーさんでしょ!
はっこー:いやいや、絶対に自分でしょ(笑)。
斉本:モテるモテないでいえば、はっこーさんが1番モテるのかなって。ただ、そのなかにいい女がいるかいないかって言われたらいない(笑)。どういう意味でのモテるなのか、ですよね。抱いた数がモテるなのか、ちやほやされる数がモテるなのか。
――ちなみにちやほやだと?
斉本:じゃぁ、はっこーさんですね(笑)。
――いい女がよってくるだと?
斉本:それは僕ですよ、間違いないです。
――ちなみに、モテるために○○しちゃうみたいなことってありますか?
はっこー:身だしなみくらいですかね。パジャマとか部屋着で絶対に外に出たくないもん。
斉本:え、はっこーさんはモテたいっていう意識はあるの?
はっこー:…ある。
一同:えええええ!
井深:え、あるんだ。意外だった。
はっこー:モテる分には、いいじゃん? ワタさんとかある?
ワタ:僕ねぇ、そんなになんだよねぇ。本当に。井深は?
井深:多少はあるよ。やっぱりバンドをやってる限り、ボーカルをやってる限り、ちやほやされないと価値がないからね。自分のステータスを上げることが、結果としてモテることに繋がるのかなって思ってます。
――どういうタイプの女の子に惹かれますか?
斉本:自分のことを肯定してくれる子ですかね。けっこう言い寄られたら好きになっちゃうタイプだったりもするんで。自分からだと上手くいかないんですよ(笑)。だから言葉の意味の通り、好きになった人が好きなタイプです。
はっこー:僕は声フェチなので声が可愛い人が好き。井深は?
井深:僕は、ある程度社会的な教養がある人かな。めっちゃ変な行動しちゃう人とか、あんまり好きじゃなくて。あとは、他人の傷がわかる人が好きですね。あまり痛い思いをしてこなかった人よりは、そういう傷を持ってる人のほうが惹かれます。
ワタ:僕は、たま……。
斉本:え、玉がある人がいいの? 竿なし玉あり? 好きだよねー、そういうの(笑)。
ワタ:いや、違うって(笑)。僕は話が続く人が“たま”にしかいないので、話が続く人がいいです。
斉本:あぁ、たまにのたまね(笑)。じゃあ自分を理解してくれる人がいいんだ。趣味を理解したり、テンポ感があってたりっていうのは大切だよね。
――恋愛の話をしている姿もそうですけど、バンドハラスメントは本当に等身大ですよね。学校や会社を辞めてバンドに専念することへの迷いはなかったんですか?
斉本:そりゃぁ、最初はありましたよ。大学に行かないっていう選択肢もある中、1度は大学進学を選んだわけですしね。
でも次第に、大学へ通う時間があったら、もっと音楽に集中したいと思うようになったんです。自分が音楽としてバンドとして、それこそ人間としての魅力あげたり、音楽を頑張る時間に使いたかったっていうのが大きいですね。
――他のみなさんも迷いはなかったんですか?
はっこー:どっちもなぁなぁで続くほうが怖いなって思ってましたね。どっちかに絞ってしまえば、それに集中するしかなくなるんで。
井深:僕も似てますね。どっちかを選ばないと自分自身が中途半端な人間で終わりそうだと思ったんです。自分の中で堂々と人に魅せられるものを創りたいと思っていたので、それでどっちか選ぶってなったらバンドだなって。
ワタ:僕はそんなに迷ってないですね。元々の仕事も音楽関係だったんですが、その頃からバンドのほうがメインだったし、今思えば仕事は隙間時間にやっていた程度なのかなぁと思います。
――学生や会社員を辞めるという決断に至った、具体的なきっかけはあったんですか?
斉本:それぞれの意識がどんどんバンドに向いていくうちに高ぶっちゃったっていうのはありますね。4人が同じ方向を見ていたんで、それはそうなるでしょっていう自然な流れです。
はっこー:確かにここでドンって感じではなかったね。正直1人だったら決断できなかった気がします。
斉本:この4人だからこそ、気持ちよく踏み切れました。だから決断した時、迷いはなかったですよ。そういうことって迷いが1㎜でもあったら絶対にやっちゃダメなんで。1つ捨てるのも勇気が必要なので、迷いがなくなった時に選べばいいんじゃないかな。
――決断を迫られたときに勇気がいる方を選択するコツとかってありますか?
斉本:本当に僕ら特殊なんですよね。バンドって結局1人じゃ何もできないやつらの集まりなんで。今のバンドハラスメントには、4人全員で舵を取ってるっていう感覚があります。勇気をだすほうに進んでるとか険しい道に進めてるとか結構言われるんですけど、僕らは逆にズルいなって思ってます。だって4人分の頭で考えてるので。
だからこそ、どんな不幸も幸せもこの4人で分かち合っていきたい。全部の瞬間をメンバーで分け合えるのは、バンドの魅力だと思いますね。人が増えても分かち合うことはできると思うけど、今はこの4人がいいかな。この4人で分かちあって、舵を取っていきたいですね。
――では最後に、ツアーの意気込みをください。
井深:今回のツアーは僕らの実力不足で、以前「君がいて」のツアーで回ったときよりも、かなり数が少なくなってしまいました。
でも北海道みたいに新しいところにも行けるので、“決められた時間の中でどれだけ自分たちの音楽を伝えられるか”っていうのを大切にして回っていきたいと思います。今までライブに来たことがなかったお客さんとか、『エンドロール』をきっかけにライブに来てくれたお客さんにも、自分たちの想いをちゃんと届けていきたいですね。
ツアーの最後にはワンマンライブがあるので、そこを1つのゴールとして自分たちを運んでいく過程も大事にしながらやっていきたいと思います。ライブハウスで、お会いできるのを楽しみしています!
自分が感じたことや見ている世界を等身大に伝えていくバンドハラスメント。
実はナヨナヨしていることも、自分が主役じゃないと感じることも隠さず音楽にしていく様は、SNSや現実世界でかっこいい自分を演じることに違和感を覚えている男性諸君の心のよりどころになるはず! 脳内ハラスメントされてしまうキラーチューンの数々を、ぜひ聴いてみてください。
そして、人気に火が付いた時には「今さら知ったの?」と自信を持ってドヤってくださいね!
発売日:2017年5月3日
1stミニアルバム「エンドロール」全6曲収録
品番:SANPA-0001 / 価格:\1800(税別)
レーベル:SANTA IS PAPA
1st ミニアルバム「エンドロール」
【収録曲】
1.脇役
2.大人になるために
3.サヨナラをした僕等は2度と逢えないから
4.君がいて
5.アリバイパリナイ
6.9月4日
6/24(土) 東京:新宿motion、新宿marble、新宿MARZ
6/25(日) 東京:渋谷eggman
7/1(土) 北海道:KRAPS HALL
7/15(土) 三重:四日市club CHAOS
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撮影/飯島春子