新型コロナウイルスの感染拡大によって、社会は大きく変化してしまいました。大学もオンライン授業に変わって苦労したり、友達作りや恋活の方法が変わったりと、生活が急変しています。
コロナ禍でも学生たちは卒業を迎えましたが、様々な葛藤の末に大学院進学を決めた人も多かったようです。
「就活が全然決まらなくて、やばいと思いました。ですが、自分がどうこうというより不景気なのが大きな要因だと感じていて、どうしようもないという気持ちの方が強かったです。コロナ禍で、給料カットされるどころか、お金を出してでも退社する人を募集する企業まで出てきています。このご時世で新しい人を採用するのは難しそうです。新卒採用が主流な世の中を踏まえると、こんな中で無理して就活して失敗するより、自分の学校の院進をして新卒で就活した方が良さそうだと判断しました。実際、就活に関して聞くのはダメみたいな空気感があるので全体は把握できていませんが、春からフリーターって言っている友達はそれなりにいます」(22歳・男性)
「いきなりオンライン授業になって、ろくに会えないまま卒業の時期になってしまいました。大学生らしいことをしなかったなって、結構、後悔しました。そればかりか、卒業旅行も延期になって、卒業時の空気感で旅行を楽しめない感じがありました。だから、親からは不満そうな反応が凄かったけれど、交渉して院に進学することに決めました。院進じゃなくて、『対面できちんと授業を受けたいから』と休学を悩んでいる子もいました」(22歳・男性)
こちらは大学→大学院ではなく、博士号を取得する結論を出した院生の事例です。「文系だけれど理系的な分野も扱う心理の院生です。大学院に進学を決めた時は、『もっと研究したくなるけれど、博士に行ったら進路が狭まるから博士にはいかない』でした。文系の博士は教員や研究者になるなどが基本で、普通の就活では採用されにくくなると聞いていました。しかし、こんなめちゃくちゃな世の中になって、博士の方がまだマシなんじゃないかと思い、もう少し研究に没頭することにしました」(24歳・女性)
どちらが良い選択か、もう少し未来でないとわかりません。ですが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、新たな葛藤が生まれているのは言うまでもありません。あと数年続くと言われているこの環境下、早い段階から院進するかどうか考えてみても良いでしょう。
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