こんにちは、人妻歴3年、エミチャンカパーナです。現在2歳半の双子を育てています。
察しの良い方はお気づきかもしれませんが、結婚歴と育児歴がニアリーイコール、つまりはできちゃった結婚でした。職場のトイレで妊娠検査陽性が出てから早3年…早いものです。
一般的にあまり良いイメージを持たれないできちゃった結婚(以下、デキ婚) 。世間の評判は聞き流すとして、実際のところデキ婚をしてみてどうだったのか、メリット・デメリットを紹介させてください。
セックス前に一度読むと色々考えることも多いかもしれませんが、これがデキ婚のリアルです。
交際、婚約、家探し、同居、結婚、結婚式、妊娠、出産…。
自分の人生と照らし合わせじっくりと考えるべきこれらのターニングポイントがいきなり全て降りかかります。
しかも考えているうちに妊娠した子供は刻一刻と成長をし、決断のタイムリミットは迫っています。万が一子供を産まない決断をするならば、妊娠22週までがその期限。産むも産まないも時間がない中での判断になります。
将来の夢とは、やりたいこととは…。同級生がまだ自分探しの旅の真っ最中に、デキ婚勢はそうも言ってられません。モラトリアムゼロです。
とにかく子供を養わなければなりません。学生ならばサークルで飲みに行っている場合でも、友達と旅行に行っている場合でもありません。社会人ならば仕事終わりに上司の愚痴をつまみに飲んでる場合でも、休日にフットサルをしている場合でもありません。とにかく稼がないとなりません。
人間を育てる為に必要なのは金です。愛情だけでは飯は食えません。デキ婚は社会で生きる厳しさを即目の当たりにします。
最愛の人を喜ばせる為に男性陣はお金と時間をかけてじっくり考える一世一代のプロポーズ大作戦。
女性も記念日の度に今か今かと期待をして、いざプロポーズされた時はバラの花であれフラッシュモブであれ船上であれ忘れられない記憶となり、その瞬間女子のヒエラルキーの最上位に躍り出ます。
しかしデキ婚はそうもいきません。プロポーズに割く時間的・精神的・金銭的リソースはゼロです。子供を作っておいて今更プロポーズも何もありません。
たとえいくら正式に「結婚してください」と申し込んだとしても避妊をしなかった時点で、「愛を伝える」目的から「責任を取る」目的にすり代わります。
私の場合もちろんプロポーズはなかったので、結婚式の時に旦那からバラを渡されるというサプライズ演出があったのですが、「いやもう婚姻届出してるし!」となんとも現実的な気持ちになり、粋な演出の割に特に感動も出来ませんでした。
いざ子供ができたことを両親に伝える際、とても気まずいです。普通の結婚ならばお互いの両親に「ご挨拶」に行くべきところを、デキ婚の場合「謝罪」になります。
私は妊娠の一報を母親に電話で伝えたところ、「馬鹿じゃね?」と一蹴されました。そうです、あなたの娘は自己責任で中出しされて困り果てているところです。と、グウの音も出ない正論でした。
出産や結婚に対して反対されるかされないかは家庭環境次第ですが、両親には子を思う気持ちがあるが故に、初めから全身全霊で祝福を受けることはなかなか難しいです。ましてや恋人をこれまで自分の親に紹介していなければ、初対面で「この人と後先考えず中出ししました。」と紹介しているようなもの。そりゃ両親も気まずいはずです。
妊娠中の体調に関しては人それぞれですが、吐き気が止まらず食欲がなかったり、常に体がだるかったり、眠気が強かったり、様々なトラブルが女性には起こります。
両親の挨拶の時に吐き気が止まらない、新居の内見の日に起きれない、結婚式の打ち合わせ時に倒れてしまう等、本来じっくり夫婦で話し合い頭を使わなければならない場面で奥さんがそれどころじゃないことなんてざらに起こります。それもそのはず、体の中で人間を作り出しているのですからまともな状態で居られるわけがないのです。
奥さんとお腹の子供の体調に寄り添いながら、男性だけで責任を持って人生の決断をしなければならないことも往々にして起こります。
これは女性としては大問題です。
人生で最高のルックスで挑みたいのにお腹は出ているわ、ホルモンバランスの乱れで肌は荒れているわ、エステに通う時間は無いわ、ウエディングドレスのサイズは限られるわ、なかなか納得いかないルックスで結婚式を挙げることになります。そしてお酒も飲めないので、式の後に朝まで◯次会! と浮かれることもできません。
また結婚式は産後でいいと思っても産後は産後で忙しく、結婚式に全身全霊をかける労力は残っていません。
デキ婚だと人生で一番楽しみなはずな自分の結婚式がただの面倒臭いイベントと化してしまいます。
「望まれた子じゃない」「仕方なく産んだ」という言葉がクソ人間から向けられることもあります。
自分に向けられる批判は流せますが、子供に向く悪意は断じて許せませんね。支離滅裂な批判ではありますが、もしデキ婚じゃなかったらこのような言葉が向けられることもないと思うと、余計なストレスを感じる羽目になるのもデキ婚のデメリットです。
若くしてプロポーズを経て結婚した夫婦が稀に「デキ婚ではありませんw」とわざわざSNSで表明することがあります。
これ、子供はいませんという報告に見せた「私たちはデキ婚と違って真っ当な結婚ですよ?」というマウンティングです。人間はなんとも愚かな生き物です。
基本的に妊婦が海外に行くことにはデメリットしかないので、新婚旅行もいけない夫婦がほとんどです。
そしていざ子育てが始まると夫婦だけでデートをする時間がほとんどありません。新婚のラブラブイチャイチャは皆無です。せっかくの新婚時期をパパとママとして過ごす事は早々なセックスレスにも繋がります。
ここまで沢山のデメリットを読んで、絶対に避妊しようという意識が芽生えたかと思いますが、私個人的には結婚3年経ってみて、ようやくデキ婚して良かったと思えています。
その理由とは何なのか、あれほど多くのデメリットを超えるメリットを紹介します。
デメリットの部分で人生最大の決断に対し悩む時間が少ないと述べましたが、裏を返せばこれはメリットでもあるのです。
人生最大の決断であっても悩んだところで答えは出ないし、悩んだから良い決断ができる訳でもありません。悩み抜いて結婚して結局1年足らずで離婚する夫婦だっています。結局人生どうなるかなんて誰もわかりません。
今日の晩御飯にせよ結婚にせよ答えが無い問題に対して悩む時間は全て無駄な時間です。流れに身をまかせるのが吉なのです。
デキ婚は無駄な時間を浪費せずにすみます。
若くして出産をすると自分の両親も若く、友達も未婚が多いので、とにかく周りの大人が子供を可愛がってくれます。
また子供が生まれて仕舞えば周囲はデキ婚について批判しづらくなり、なぜかデキ婚を乗り越えたという自業自得の苦労が「大きな決断をした夫婦」というドラマにすりかえられるので、同情してくれる人まで出てきます。
まさに子はかすがい。子供の持つパワーは偉大です。
お互いを探り探り伺いながら徐々に夫婦になっていく普通の結婚とは違い、デキ婚は結婚した瞬間に出産、育児がスタートします。生きていく為には否応無しに動くしか無いのです。健やかなるときも、病めるときも寄り添い合うしかないのです。
いつか崩れるかもしれない恋愛感情で繋がっているというよりは最初から共に困難を乗り越えた戦友の様な存在。ちょっとやそっとじゃ崩れない絆が結ばれます。
女性は産前産後合わせて2年くらいは出産の痛手を負った手負いの獣状態ですが、若いと意外と体力の回復も早く、体型も元通りです。私は妊娠で25キロ太りましたが、産後あっという間に元に戻りました。代謝に感謝です。
また仕事のキャリアも若手のうちの2年のブランクは大して周りと差がつきません。
人間も動物と考えると早めの出産は理にかなっているのです。
夫婦の人生観やキャリアなどを話し合い、子作りのタイミングを決め、しかしなかなか思い通りに子供も出来ず…といった普通の夫婦が直面し、場合によっては離婚案件にもなりかねない夫婦としての大きな問題を気にする必要がありません。これはとても恵まれていることです。
私の妊娠発覚は23歳、一応社会人にはなっていたので、将来的には結婚も考えるかもしれない年齢ではありましたが当初決断には踏み切れず、一旦は産まない決断をしました。それにも関わらず、いま結局子供2人と4人家族で幸せに暮らしてます。
当時の旦那は避妊をせず、子供を下ろそうとした責任感のない最低男と見なされてもおかしくないですが、実際は家族になってみると子供は大好きだし、私にも優しいしで最高の男でした。私は今の旦那とデキ婚してよかったと断言できます。
もしあの時、妊娠してなかったらいずれ別れて結婚してなかったかもしれないと思うと、人間の判断は必ずしも正しいものではないということがわかります。人生時には流れに身をまかせることもありかもしれません。
でも、常にうまくいくとは限らないのが人生ですし、デメリットも沢山述べた様にやはりデキ婚は無駄な労力を割くことにもなるので、まだ扶養家族を増やす自信がない場合は避妊を忘れずに!!
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