寝てる間に
マジックペンで
無防備な
背に「ぼくの」って
書いておきたい
こんにちは、歌人の鈴掛真です。5・7・5・7・7の短歌の作家です。
僕はオープンリー・ゲイとして、家族にも友達にも仕事関係でも、同性愛者ってことを隠さずに生活しているんだけど、みんなにとってゲイってどんな印象かな?
「ファッションが奇抜!」
「新宿二丁目にいるんでしょ?」
「マッチョな人ってゲイっぽい!」
「性欲が強そう…」
果たして、それは本当なんだろうか。
みんな、イメージだけで語ってない?
今日はそんなゲイの実態を紐解くべく、鈴掛真が週末にどんな1日を過ごしているかをみんなにご紹介しちゃうよ!
というわけで今回も、連載【ゲイだけど質問ある?】始まり始まり~!!
~鈴掛真のとある土曜日~
週末はだいたい朝の10時ごろに起床。
軽く朝食をとって、さあマッチョなBodyを目指してジムへGo!と思いきや、別にマッチョになりたくないからアパートの共有部分の草むしりでもするかな。
もちろん管理会社に頼めばやってもらえるんだけど、意外とストレス解消できるからいつも自分でやっちゃうんだよね。
「あらあら、草むしりなんて感心ねぇ」
隣の一軒家に住んでるご近所さんのおばあちゃんが話しかけてくれたよ。
ちなみにこのおばあちゃんも僕がゲイだってことを知ってるし、余ったおかずを家に届けてくれるくらい仲良しなんだ!
冷蔵庫の余り物で作った遅めの昼ご飯を食べたら、ド派手なファッションでショッピングに繰り出すわよ!と思いきや、ユニクロと無印のシンプルコーディネートで近所のファミレスへ行って執筆に取り掛かるぜ。
会社員ではないから「出勤日」「休日」っていう概念がそもそも無くて、週末でも丸一日遊びに使うことはあまり無いんだよね。
さて、夕方。
今度こそ新宿二丁目に繰り出して、酒とSEXに溺れて乱痴気騒ぎ!と思いきや、居酒屋で友達としっぽり飲み会の予定があるから恵比寿へ行くよ。
1年に何回かは二丁目で飲むこともあるんだけど、僕の住んでる家からのアクセスが悪いんだよね…。
それに、お酒はたくさん飲む方じゃないから、いわゆる飲み屋より、ご飯の美味しい居酒屋で飲む方が好き。
いつもつるんでる飲み会のメンバーも、男子、女子、カップル、夫婦、ゲイ、外国人…分け隔てない顔ぶれで、いろんな価値観で話題を共有できてとっても楽しかったよ!
そんなこんなで、終電で帰宅して、就寝。
うわっ…私の週末、地味すぎ…?
どう?
みんなのイメージするゲイの私生活とは随分違ったかもしれないね。
「なんだ、普通のアラサー独身男性の週末と変わんないじゃん」と思ったみんな、その通り!
ゲイだからって、必ずしも特別な生活を送っているわけじゃないんだ。
テレビや雑誌で紹介されるゲイは、当然のことながらテレビ映え、雑誌映えする人たちなのであって、みんなと変わらない普通の生活を送っているゲイが現実にはたくさん存在しているんだよ。
もちろん、あくまで僕の私生活はゲイの一例。
土曜日の夜に新宿二丁目に繰り出せば、マッチョでファッショナブルでSexyなゲイをたくさん見かけます。
ちなみに、この“イケてるゲイ”のイメージは世界共通なのが面白いところ。
僕も、まだカミングアウトできなかった頃は、心を許せるのはゲイ同士だけで、よく新宿二丁目にも遊びに行っていました。
その頃に住んでた家は今よりもっと新宿から遠かったのに!
けれど、「きっとこれから日本でも同性愛が認められていくはず!」そんな期待を胸に、一念発起して5年前にオープンリー・ゲイになりました。
そうして外の世界に目を向けてみると、「自分がゲイだってことに捉われる必要なんてないんだな!」と気づいたんです。
つまり、私生活において複数の選択肢が生まれたということ。
ゲイの友達だけじゃなく、いろんな人とつるんでみる。
新宿二丁目だけじゃなく、いろんな場所に行ってみる。
どっちがカッコイイとか、優れているとかではなくて、何にも捉われず、自分らしいライフスタイルを自分自身で見つけられることが大切なんだと、僕は思います。
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