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「本物しか生き残れない」渋谷のカリスマが語る【消費者の評価がすべて】日本の誇れる文化を語る 石川涼×RISEL KAZU

「本物しか生き残れない」渋谷のカリスマが語る【消費者の評価がすべて】日本の誇れる文化を語る 石川涼×RISEL KAZU

Views 07 June 2016 (更新日:
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VANQUISHのイメージモデルとして選ばれた6人の美容師さんと、 「ただヤりたいだけ」でもお馴染みのVANQUISH代表・石川涼さんのスペシャル対談。

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今回はRISELのKAZUさんが登場。
KAZUさんといえば渋谷のギャル男の象徴、「盛り髪」の文化を支えたことでも知られるカリスマ美容師。絶えず変化をしている渋谷文化について涼さんと語っていただきました。

本物だけが生き残る業界に変化

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KAZUさん:今日はよろしくお願いいたします!

涼さん:こちらこそ、今日はよろしくお願いいたします。
突然聞いちゃうんですけど、今の美容業界ってすごくいろんな方が前線で闘っていますよね?

KAZUさん:そうですね。SNSが普及したことで、若い人たちがどんどん出てきている感じです。暦が長い僕らは「下剋上」と呼んでいます。逆に大御所と言われている方々のフォロワーが少ない様子を見ていると、本当に現代の「リアル」が分かりますね。

涼さん:だけど、結局は”本物”しか残れないからね。これは美容業界に限らず、ファッションも飲食も同様だと思う。

KAZUさん:SNSの発信力のみが優先されたり、評価の対象になってしまうので……。たとえば、画像の編集や撮り方が上手いだけであって、それ意外の長所はあるの?って方はたくさんいますね。美容師としての実力は、正直見定めが難しいです。
一昔前なら22~23歳の若さでスタイリストデビューなんてありえない話でしたから。今ではSNSで有名なアシスタントでも、その年代でも普通にスタイリストデビューしていますからね。

涼さん:確かに、その見極めは正直難しいね。俺もVANQUISHを実際にストリート(ブランド)で立ち上げたとき、専門学校を卒業したわけじゃないし、ファッションの勉強も独学だったからさ。本流の人たちにさんざん言われたんだよ。
「ギャル男のファッションなんて3年が限界」「どうせギャル男でしょ?」ってね(笑)。
でも実際に、今もこうして10年以上ブランドが続いているし。かつてそう言っていた人たちは今、同じ業界にいなかったりするわけで。

どの業界でも同じように言えるのは、仮にプロの目から見て技術的に物足りないモノがあったとしても、お客さんから満足してもらえれば、それはビジネスとして成立していることなんだよね。
大切なことは、業界や大御所の評価じゃなくて、お客さんの評価だから。

KAZUさん:おっしゃるとおりです。以前、モノマネのメイクで有名な「ざわちん」さんのヘアーを担当させてもらったことがあって、話を聞いたことがあるんですよ。
「メイクのカリスマ」と言われるざわちんさんも、専門学校をでているわけではないし、独学でメイクを学んでる。

だけど、その努力が結果に繋がっているからミラノコレクションのメイクを担当したり、メイク講師として講演も行っているんですよ。この話を聞いたときに、本物とか偽物とか、そんなものではくくれないんだなって感じましたね。

涼さん:もはや業界の評価とか、修業した人が正しいんじゃないんだよ。消費者からの評価に全てが委ねられている。実際にお金を払うのは消費者だから、当然の流れだと思うよ。だから、業界の偉人になにを言われても、お客さんの評価がすべてなんだ。俺はそのほうが、今の時代に合っているような気がするね。

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KAZUさん:はい。美容師のカットも同様で、専門学校の教科書に載っている内容のほとんどはフランスの「ブラントカット」のものなんですよ。
日本ではその内容を基礎として教わるのですが、何十年も同じで変化がないんです。だけど、今の時代のヘアスタイルは絶えず進化し続けて、トレンドもある。だからこそ、教科書が変わらないっていうのは疑問に感じる点ではありますね。
フランスやヨーロッパの技術でも、今自分たちが働いているのは、日本の、東京の、渋谷なんです。そこでのお客さんからの評価は、絶対的なものだと思います。

日本には日本の誇れる文化がある

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涼さん:日本人の特性、っていうか国民性もあるんだろうけど、変なところで欧米主義なところがあると思うんだよね。
ヨーロッパやアメリカのものがすべて正しいみたいなことを、無意識のうちに思い込んでる気がする。ファッション業界で言うなら、氷塊関係者が海外のブランドの写真とかSNSにアップするじゃん。ドヤ顔で。あれってすごいダサいことだと思うんだよね。

憧れるのはいいとしてさ、自分らは日本のファッション文化をつくる人間なのに、外のものばかり評価しているからね。そんなだから、一生かかっても”そっち側”に行けないんだよ!って。だからそうじゃなくて、自分たちがそのポジションに辿り着くための努力をすべきだと思うんだ。

タイムリーな話でいうと、うちの「FR2」ってブランドが海外の人たちにすごい人気なんだよ。先日も、イタリアの有名なジャーナリストの方が買ってくれて、instagramにアップしてくれたのね。
そういうのがあると、日本人はそれを見て憧れて、買い始めて。

そこで初めて俺たちは勝ったなって思うんだ。
国内の人たちは見向きをしなくても、世界での評価があるわけだから。
世界の66億人に響くモノだと、結果として1億2000万の日本人に売れたってことにもなるしね。

Back in Milano 🚬🚬🚬 @bulgariofficial 📸 @vitofernicola

Gilda Ambrosioさん(@gilda_grazia_it)が投稿した写真 –

KAZUさん:たしかに、それは渋谷文化にも言えることですよね。ギャル・ギャル男ブームだって日本発信の文化なわけですし、それは世界に向けて誇るべき文化だったと思うんです。
さっきのざわちんさんの話もですが、評価されていることが正解であって、その方法がどうとかという問題ではないので。

涼さん:まったくもってその通りだよ!
日本はもっと世界に向けて堂々としていいと思うし、誇れるものはたくさんあるよ!
音楽だってファッションだって、もちろん美容業界も。なんでもかんでも海外のマネじゃなくていいはずなんだよ……。
悪い意味で、謙虚すぎて自信のなさがマイナスになっているからもったいないよね。

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KAZUさん:以前に来たギャル・ギャル男ブームも、あの当時は歌手の浜崎あゆみさんがファッション・美容ともにけん引した時代でしたね。その前は木村拓哉さんのサーファーテイストだったりと、時代をけん引したアイコン的存在がいたと思うんです。

でも、今はそういった存在がいなくて、その流れを韓流などに委ねてしまっている……。そこは本当にもったいないと思います。

韓流を否定するわけではなく、韓流は韓国の方が似合う文化であって日本独自のものじゃない、だからヘアスタイルひとつをとっても、どこかしっくりこなかったりするんです。僕個人としては、もう一度渋谷に流れを持ってきたいなって思ってしまいます。

涼さん:確かにね。でも、今の時代はブームを起こしにくいと思うんだよね……。
たぶん、渋谷文化というか、ギャル・ギャル男文化ってもう来ない気がする。

KAZUさん:それはどういう意味ですか……?

突然、涼さんの口から放たれた「ブームが起こしにくい現代」。
その意図とは、いったい……?

加筆:後編がアップされました!

「ブームができにくい」渋谷のカリスマが語る【時代の変化に対応できない大人たち】をぶった斬る! 石川涼×RISEL KAZU

石川涼 Profile

【石川涼 連載】『ただヤりたいだけ。』8回目

石川涼(いしかわりょう)
VANQUISH代表
1975年神奈川生まれ。静岡育ち
2004年よりVANQUISHをスタート。

HP:http://vanquish.jp/
Twitter:@VANQUISHceo
Instagram:@vanquishceo

帆足 和光 Profile

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帆足 和光(ほあし かずみつ)

12月4日生 東京都出身

父の経営するサロンから美容人生をスタートさせ、原宿1店舗を経て2009年RISELへ入店。
2010年12月RISEL x.o.x.o.をオープンし、現在はRISEL4店舗の代表を務める。

現在多数の雑誌や、芸能人、モデル達を抱え、客層は、ティーンからミセスまで幅広く、特にメンズから多くの信頼を寄せる技術は、原宿・渋谷に於いて15年のキャリアで培った経験の賜物である。
Twitter: @RISEL_KAZU
Instagram: @risel_kazu

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