セックスの春、日本の春。どうも、おぱんぽんです。
皆さんはちんぽが渇く暇なく過ごしてますか?
私はもちろんのごとく干からびている。砂漠どころではない。荒れ果てている。
ところで、皆さんは恋や愛は生命(いのち)あるものにしか芽生えないと思ってはいないだろうか?
苦楽を共にすれば、無機質なモノに対しても情が移り、
そこに恋、いや、愛が生まれるのではなかろうか。
誰しもが辛そうだと思えるのは何か?そう、100kmマラソンである。
つまり、ビニル製のダッチワイフと100kmもの距離を二人三脚で実施すれば、
きっとそこには愛が生まれるはずである。
そうすれば、人間にモテたいとかそういうくだらない低次元な煩悩は消え去り、
真のリア充になれるのではないかと思ったのである。
ちんぽも潤いを取り戻すことができるはずだと考えた。
我ながらIQ140を活かした頭の良い発想に惚れ惚れしている。
そして、この実験を、恋愛における一般論に落とし込むことで読者にも有意義な情報となるのではなかろうかと思ったのである。
さて、100kmマラソンのゴールの聖地といえば、日本武道館。
その日本武道館から100kmの距離はどこからかというと、
熱海駅から日本武道館が102km!
(他にも宇都宮駅から日本武道館が104kmである。)
最初に言っておきますが、この記事に写真があまりないのは、
編集長が「こんな現場には誰も行きたくないので自撮りでもしといてくださいよ」という
ドS放置プレイをかまされたから。
許さない!このワイフ、経費で落とす!絶対に!
3月3日13時半頃に、熱海駅から生命を宿し、出発!
※この画像は偶然、知り合いが熱海旅行をしてたので合流し撮影してもらいました。
リハーサルも何もせずに実施したため、早速問題点が!
・身長差が結構あるため(約30cm)、バランスが悪い!
そのため、自撮り棒を使っても写真が撮りにくい。
この時点で写真撮影は諦めた。
・空気がすぐ漏れて、服が脱げてすぐに公然猥褻になる。
・ 世間の目が予想以上に冷たい。
いや、問題点はそこじゃねぇだろ。ダッチワイフとそもそも外に出歩くのが問題だろ。と思うでしょうが、服着てるから大丈夫!
100kmも一緒に共に走り、この逆境を乗り越えれば、
深い愛が芽生えるに違いないのです。
スタートから100mでいきなり交番が!
婦警の人に見られたけど、セーフ!
開始1分で強制終了は逃れました。
明らかに不審者を見る目で見られたけど、助かった!
……。
この熱海~日本武道館コースですが、実は最初が一番キツイ。
山道のため、膝とふくらはぎのダメージが後々に大きく影響を及ぼしてくるのです。
正直、ラストが山道の方がはるかにマシ。
最初はさすがに余裕もあるし、テンションも高いと思うじゃないですか。
甘い。
このダッチワイフとの二人三脚は、最初っからテンションが低いです。
ビニル製の空気人形と足を結んで走ってなにが楽しいか!
最初は右足からスタートで、1・2,1・2のリズムでいくからね。
……。
せーの!
……。これ、中世の西洋の拷問みたいに、ただただワイフが引きづられてるだけだ……。
……。
人間と二人三脚するよりも遥かに走れるのだけが救い!
そして、空腹になった際、ダッチワイフと一緒だと買い物や食事に困る。
当たり前だけど、入りにくい。
しかし、空腹には勝てない!旅の恥はかき捨て!この慣用句がこれほどぴったりくるシチュエーションが他にあろうか?
堂々と入ることにより、怪しがられずに仲良く食事できました。
たった2時間でこんなにもやつれてしまって……。はい、あーん。
……。
これはもうダメかもわからんな。
そして、小田原に着いた段階で既に僕よりもワイフの方が死にだしました。
食事の時よりもはるかに目が死んでる・・・。
大丈夫?ムリだったらムリって言ってね。というか、ムリと言って!お願いだから!リタイアしよ!
……。
わかりました……。
小田原に着いた時点でもう夕方で、小田原過ぎたら本厚木まで行かないと2日で100kmは終わらないし、なにより、泊まる場所がないという地獄!
今回、24時を過ぎての到着だけは絶対に、絶対に避けたいのです。
この段階で早くもワイフと走ってるという恥ずかしい現実よりも、辛すぎる現実に苦しめられます。
県道に入り、街灯がなかったり、本当にこんな道通るの?という裏道とかを行くので、1人だと心が折れる。
想像力と容赦のない皆さんは、ワイフがいるから寂しくないだろ、とか言うじゃないですか。
ざっけんな。むしろ邪魔だよ、邪魔!
一切会話なくて気まずいだけだわ!
なお、車がやたら通るのに、歩道も街灯もない危険な場所だけワイフを足からはずしました。
ワイフの身を守るのが最優先です。いえ、嘘つきました。こんなことで死にたくない。これで死んだら地縛霊になるし、遺族が発狂する。
地図アプリで残り距離を確認するたびにへこむ……。どんどん周りから建物も人もなくなってきて不安も増すし……。
……。
えっ、こんな何もない川沿い通るの……? ここで足がもげたら、朝まで死亡じゃんか……。
……。
おぱんぽん:足も痛いし、終わりが全然見えないし、何もなくて精神的にも泣きそうになってくる。いっそ地元のヤンキーに絡まれた方が、まだ孤独じゃないだけ幸せだ。
なんとか23時半頃に本厚木に着き、寝場所を確保!
ワイフとハグをして喜びを分かち合います。
体も心も限界なので、朝になったら足が動かないことを祈って就寝。
2日目にはワイフも心を開いてくれるのだろうか。そろそろお互いに情が湧いてきてもいいはず!
正直、1日目でリタイアしたくなったのですが、いかんせん、足がちゃんと動きやがるので7時半から出発しました。
体調はどう?
……。
そんな怒らなくても・・・。
空気を入れても全然膨らまないなと思ったら、道路に引きづり過ぎて足に穴があいてしまい、漏れてしまう。これはワイフが怒ってもムリはない。
2日目は、聞き慣れた駅の近くを何度も通るため、電車で帰りたいという誘惑との勝負に。
この頃になると、ワイフがいるということが当たり前の事実になってきて、恥ずかしさがなくなる。むしろ、なんでみんなワイフと歩いていないの?と疑問に感じるくらい。人間、おかしな状況で限界がくると頭がイカれることが判明しました。
ワイフ、ぼく、もう膝が限界だよ。
……。あっ、あなたの方が限界きてますね。すいませんでした!
ワイフが完全に壊れてしまって、街中で勝手に脱ぎだして全裸になりだす始末。
しかも、まん○画太郎先生の作品のババアのようにしなびれた体になっている。
生命の宿ってない物質でも自らの意思でこういうことまでしだしてしまうということから、このマラソンの恐ろしさをお察しください。
渋谷とか人が多いところは本当につらい。公然羞恥刑をくらってるみたいだ。
……(///)。
来世ではイケメンになってワイフとじゃなく生身の女性と写真撮りたい。
さて、日本武道館のある皇居周りまでくるとゴールが近いので感慨深くなるのでは、と思うかもしれないですが、そんなの一切ない!
はい。ゴールね、ゴール。18時半過ぎにゴール。
この日に限って武道館も何も催しがやってないから、暗い、寂しい。このマラソンを象徴するかのような孤独さ!
そして、実はゴールの日の4日が、僕の誕生日なんですよね。
誕生日をゴールの日に設定してこんな企画をするという、底辺な誕生日を迎えることができました。
でも、愛する人と過ごせてとても幸せです。
いや、愛は生まれなかった!
・ ダッチワイフと二人三脚で100km、苦楽を共にしても、一緒にいることで逆に辛くなると愛情は芽生えない。逆に憎しみは芽生えた。
・ いつも隣にいても、常に相手に気を配っていないと、今回のように穴があいたり服が脱げてしまったりする。相手のことを思うならば一緒にいつもいるからといって油断してはいけない。特に自分がつらい時こそ、いつも以上に気を配るべきである。
・ 本当につらい時こそ中途半端に休むと体と心の両方がダメになってしまうので、リタイアするか気合で進めた方が良い。
・ 誕生日にこんなクソみたいなことはしない方がいい。
・ 足首を縛って100kmも移動すると疲労骨折する。今も痛い。
・ こんなことしててもモテない。
ただ苦楽を共にすればいいってわけではない!苦楽を一緒に分かち合い、助け合ってはじめて情が芽生えて愛へと変わるのである。ということを齢34にしてダッチワイフから教えてもらいました。
現世ではもう頑張らない。
Twitter:@opanpon