演劇の甲子園と言われる「本多劇場」にて公演される新劇団「銀岩塩」。
MTRLではデビューオーデションに引き続き、演劇集団「銀岩塩」代表の岩田有弘さんと、主演を務める井上正大さんの特別対談をお届けします。
始動し、今の思いや、互いについて本音で語ってもらいました!
―:井上さんは今日、初の撮影を通してなにか感じるものはありましたか?
井上正大(以下、井):岩田さんの劇団初立ち上げでの始動なので、岩田さん自身すごく緊張しているのかなってと思い聞いてみたんですけど、「全然緊張していないよ」って言うからすごいなって感じました。
岩田有弘(以下、岩):違うよ(笑)。照れだよ、照れ。本当は緊張していましたよ。
―:でも緊張よりも嬉しさのほうが強いんじゃないですか?
岩:そうですね。みんな集まってくれたなって思って。動き出してる感ってすごく励みになるんですよ。いつもデスクワークだったのが、こうやってみんなが集まって始動して、一歩進んだ感っていうのは、「あ、なんか大丈夫だ」って自分が一番励みになりますね。
井:その気持ちすごく分かります。
岩:背中を押されているような気がしますね。で、この集まった人たちを見ているから、自分ももっと頑張らなきゃなって思います。
井:チラシ撮影しているときも、塩田さんが演出と、映像のことを考えて、本当に同時進行ですからね。
岩:今はやっと始動の段階だから、これからいろいろ壁にぶち当たりながらいくんだろうなって……。
井:この時期が一番見えないですよね。これから宣伝をして、チラシを配り、キャストもまだ決まってないものもあったりしますからね。
岩:いろいろ協力とか、助言してね(笑)。意見聞きたいから。
井:はい、プロデューサー!
―:話を聞いているとお互いの信頼感がすごく伝わります。お互いどんなところを信頼していますか?
井:僕がやることと、岩田さんがやることって、全く違うので役割分担ができているところですね。役者としてですけれども、今回塩田さん、岩田さん、僕と全くやることが異なる三人がつくったらどうなるんだ みたいなのが、多分12月30日に結果として出るので楽しみですね。
岩:井上君は有言実行するところだね! やっぱりこういった世界だと信頼感ってすごく大事ですから。オファーしたときも「やりましょう!」って言ったら本当に口だけじゃないし、行動で示してくれるからね。自分もそういう人間だから、そういった意味ではすごく伝わりますよ。本当に真っすぐで、本当芝居好きだなあって思います。その感覚が全く一緒だから嘘つかないし、ものづくり絶対一緒にできるって信頼できますよね。
―:井上さんから見て、岩田さんも役者で、役者をやる人が舞台を作るということはやはり感じが違いますか?
井:もう全然違いますね。やっぱり役者のことをすごく分かってくれています。プロデューサーに役者、どっちも両立している人ってなかなかいないので、きっとこういうことは役者できないぞ、って分かって提案してくれます。すごく役者の気持ちになってくれて、役者としても演技しやすいです。あと一つ一つのことに対して細やかですね。僕かなり大雑把なんですけど(笑)。
岩:そういうところあるね(笑)。
井:例えば僕はあそこの島に向かって行くんだったら、とりあえず舵をそっちに向けておけばいーや! みたいな感じです。でも、岩田さんは、燃料のことを考えてくれるタイプで。ケガしていないか? とか、人員足りているか みたいな。
岩:上手い例えだね、なるほどね(笑)。
井:すごく細やかで、すごく繊細。僕は目標志向だけれども、そのための繊細な部分は岩田さんが全部やってくれています。
岩:でも井上くんは芝居ではすごく繊細なことしてたりするけどね。本当に一緒に共演していて楽しいですよ。
―:すごく信頼感が伝わってきます。今の話聞いていたら、絶対に大丈夫だろうなって、傍から見ていて思いましたね。
岩:ありがとうございます。
―:最後に普通だとここで読者とかに向けてコメントもらうとかが多いんですけど、敢えて、12月30日の自分たちに向けたメッセージをもらいたいと思います。本番の自分たちに未来のメッセージということでお願いできますか?
井:まだ、12月30日のことは想像できないですね。〝氷山の一角″って言葉がまずあるじゃないですか。見えてる氷山は分かりやすいけれど、下にはより大きな氷があるワケで。9月~12月に関してはその見えないところを作っていきたいですね。そのあとにようやく見えてくるところができてくるので。お客さんに伝えるレベルまですべての膨大なものが積みあがって、ようやく見えるところまでいってないとダメですから。今は目の前に集中して、この3カ月は頑張ります! (※取材は9月中旬)
岩:12月30日かぁ。もし制作側で考えちゃったら、まず舞台立つ直前になって思うのは、そこでまず達成感を感じてしまうと思うので、お前ここからだぞ! って言いたいです。もっとその満面の笑顔で立たないといけないので、その苦労はこれを迎えるためにやっていたんだから泣くなよ! って言いたいですね。
井:なんか今以上に進化してそうですね、岩田さん(笑)。
岩:いやいや、それだったらみんなで進化したいよね。本当みんなで苦労したい!
本当みんなでいろいろつくっていくっていうのがまた舞台の楽しみだったりするからね。いろいろ。みんな役者ってMなんでね、いろいろ経験することが快感になって表現として生きるのではないかって思いますね。
―:すごくいい言葉を頂きました! ありがとうございました!
岩・井:ありがとうございました。
■アーカイブ
【演劇の甲子園へ】『MTRL×銀岩塩』デビューオーデション開催!
【演劇の甲子園へ】『MTRL×銀岩塩』デビューオーデション結果発表!
2002年演劇ユニット『秘密兵器』を結成し、下北沢を中心に10年以上定期公演を続ける。演劇祭など数々の優勝経験があり、総観客動員数15,000人以上。
近年 劇団『大人の麦茶』主宰塩田泰造に才能を見出され入団する。
舞台を中心に、またTVドラマ、CMなど、確実な芝居力と、ひたむきで柔軟な人間力で、活躍の場を拡げている。
◼︎舞台詳細
銀岩塩 vol.1
『ジアース アート ネオライン 神聖創造物』
~その老人は 誰よりも 若かった~
会場:本多劇場
期間:2015年12月30日(水)~2016年1月3日(日)
出演:井上正大、岩田有弘、吉沢梨絵、鮎川太陽 ほか
銀岩塩ホームページ
http://www.ginganen.com