突然ですが、みなさん「虫」って食べたことがありますか?
もちろん昆虫が好きな方はいるかと思いますが、「食べるのはちょっと抵抗がある…」という人が多数ではないでしょうか。
11月某日、編集部に「虫フレンチを食べに来ませんか?」と1通の連絡が入った。そんな前代未聞な食事会を開催したのは、ラーメン凪さんとコラボした「コオロギラーメン」、ゴキブリを始めとするあらゆる生き物を具材に使った「地球を感じる闇鍋パーティー」など、様々な試みを実施している篠原 祐太さん。
虫フレンチっていったいどんなものなのか? 本当においしいのか? MTRLがその全貌に迫った!
テーブルにはメニューが。アミューズ、前菜、メイン、デザートと分かれており、虫フレンチの説明も書かれていました。
1品目に出てきたのはキャベツのムース。そして、ムースの下にはコオロギコンソメが入っているという。普段コオロギはキャベツを食べているので、それに合わせてキャベツのムースにしたとのこと。なめらかな口当たり!
そして、隣のチップスには素揚げしたコオロギが!! 編集部も初体験のため恐る恐る一口……。想像していた苦味などもなく香ばしい食感が印象的でした!
2品目は赤アリの散りばめられたサラダ(茶色いものが赤アリ)と2種のタルト。サラダと調和する塩味と、しっかり歯ごたえがあっておいしい! タルトも竹炭とじゃがいもを2種重ねたこだわりの1品。
メイン料理は待ちに待ったお肉! お肉はもちろん美味ですが、ふりかけられたソースと粉末にコオロギを使用しており、素材の味をより一層引き立てていました。
付け合わせのキャベツに包まれたボールは、ミールワームを練りこんで揚げたもの。ポテトのような食感でこれもおいしい!
左側のブラマンジェにはタガメが練りこんであり、甘酸っぱいソースとの相性も抜群! まさか虫が入っているとは思えないおいしさでした。右のコーヒーブラマンジェもしっとりとした甘さが◎。
会場では、篠原さんの連れてきたかわいいウサギや、ヒョウモントカゲモドキやモモンガと触れ合うこともできました。彼らは普段から虫を一緒に食べる仲間だとか。
今回は飲むことができませんでしたがタガメ酒もご用意。一体どんな味がするのか気になるところです(笑)。
編:なぜ虫に興味を持ったのか教えてください。
篠:本能だと思います。好きだから好き。それ以上でも以下でもないです。自然や生き物が好きな僕にとって、虫という生物もまた非常に興味深く、好奇心が刺激される対象でした。知れば知るほど、知らない世界も見えてくるので、どんどんと深みにはまっていきました。
虫は物心ついた4歳とかの頃から食べていました。自分で獲ったものを食べられることに喜びを感じ、自然や生き物が好きな僕は虜になったのだと思います。そんな昆虫食ですが、自分の好奇心や探究心の強さで加速してゆき、21歳になった今でも常日頃から、虫を獲ったり、虫を調理したりしています。
編:虫フレンチをやってみての感想をお聞きしたいです。
篠:フレンチということで、虫の姿形が極力見えない形に調理をし、提供させて頂きました。昆虫食への敷居を下げ、間口を広げるという点では確かな手応えを感じています。また、改めて、昆虫食の面白さを認識しました。手を加えることで今まで気づかなかった虫の美味しさや、新しい虫料理の楽しみ方が広がったように思います。
編:今後の展開、目標などあれば教えてください!
篠:ここ最近、虫料理のケータリングをしたり、虫で出汁をとったラーメンを販売したり、今回の虫フレンチをしたりする中で、様々な気づきや学びが得られました。それらの学びを大切に、既存のイメージに縛られず、様々な切り口で、昆虫食に取り組んでいこうと思います。中華なのか、和食なのか、はたまた別の料理なのか。あらゆる可能性に挑んでみたいと思います。何か提案やアイデアなどありましたら、気軽に連絡頂けると嬉しいです。必ず対応します。僕自身は、虫の面白さ、食の喜び、ワクワク感を掘り下げたいです。と同時に、それらを伝えていけると嬉しいです。「食は作業ではない、冒険だ」ということで、引き続き愛する虫たちと共に精一杯頑張ってまいりますので、ぜひムシしないで頂けると嬉しいです。
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